資格業界と呼ばれる所以

無資格でもできる仕事があるのは介護職の魅力であり、未経験からスタートすることも十分可能だ。しかし、入浴介助や体位変換といった直接体に触れる身体介護を行う場合は、資格が必要になる。また、当然のことながら、資格の有無により給料などの待遇も異なる。そのため、これから介護職で継続的に働きたい場合には、資格取得を考えた将来性のあるキャリアプランを考えることが必要だ。

まずその第一歩になるのが、介護職員初任者研修だ。130時間のカリキュラムを修了することが条件になるが、スムーズにいけば1ヶ月程度で修了できるため、チャレンジしやすい研修である。また、次の段階には介護職員実務者研修があるが、こちらは初任者研修よりも長いカリキュラムになっており、修了するとたん吸引などの医療行為が行えたり、サービス提供責任者として仕事に就けるようになる。そのため、これらの資格はキャリアアップに欠かせない研修と言えるだろう。

また、上記の資格を取得し、介護現場で実務経験を3年以上積むと介護福祉士の受験資格が取得できる。この資格は国籍や学歴などの制約がないため、知識と経験次第で挑戦できる点が魅力だが、介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格であるため、難易度は高くなる。しかし、合格すればプロとして認められるので、介護経験と知識を証明するのに役立つ。また、5年以上の実務経験を積むと、業界最上位の資格であるケアマネージャーにも挑戦することが可能だ。こちらの資格もかなり難易度は高いが、取得できれば活躍の場はさらに広がるだろう。